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牧師だより

桃山基督教会「教会報:葡萄の樹」

  2018年1月
「神の御心に適うこと」
 今年の年間聖句は「何事でも神の御心に適うことをわたしたちが願うなら、神は聞き入れてくださる。」(ヨハネの手紙一5章14節a)です。朝、聖書を読んでいたときに、もう少し深めていきたいと思った箇所の一つです。
 わたしたちは、神さまにたくさんのことをお願いしています。礼拝の中で、お祈りの中で、また日常生活の中で、わたしたちは神さまに様々なことを願い求めています。その願いがすべて無条件に聞き入れられるのだとしたら、わたしたちはうれしいかもしれません。しかしそうなると世界はどうなるでしょうか。
 たとえばみんなで舟に乗ったとします。でもどうでしょう。ある人は右に、ある人は左に行きたいと好き勝手にオールを漕いだとしたら、いつまでも目的地に着くことはないでしょう。
 目的地にスムーズに進むためには、みんなで同じ方向に向かっていくことが必要です。そして聖書が語る「永遠の命」に向かうには、「神の御心」に従って歩むことが必要なのではないでしょうか。
 しかしここで、新たな疑問が生まれると思います。それは、「神の御心」とは一体何なのかということです。
 日本聖公会の祈祷書128頁に、「病人のため」のお祈りがあります。その中にこのような文言があります。「み心ならばその病をいやし…」。
 この言葉を聞いて、どのように感じられるでしょうか。ともすると自分の願いを放棄して、なるようにしかならないと諦めてしまうように思うかもしれません。そのために目の前にいる人のためにこの祈りを祈ることをためらってしまうこともあるでしょう。
 しかしここで、イエス様の祈りを思い起こしたいと思います。イエス様は十字架にかけられる直前、ゲツセマネでこのように祈られました。「わたしが願うことではなく、御心に適うことが行われますように」。ご自分の思いではなく、神さまの御心を優先させること、そして御心とは何かをたずね求めること。これがイエス様の教えられた祈りの姿勢です。
 この一年、わたしたちは年間聖句を心に留めながら、神さまの御心を求めていけたらと思います。神さまがわたしたちに何を期待し、どのように歩む者になってほしいのか、聖書を読み、祈り、共に交わりながら、聴いていきたいと思います。

バナースペース

勤務地:日本聖公会 奈良基督教会
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牧師:司祭マタイ古本靖久
副牧師:司祭エレナ古本みさ