2023年7月号 | ||||
「平和を造る人々は幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる。」(マタイによる福音書5章9節) | ||||
いっこうに収束の兆しの見えないウクライナとロシアの情勢にため息が漏れる日々が続き、平和とはどのように造られるものなのか分からなくなってきた気がします。そもそも平和とはどういう状態をいうのでしょうか。聖書に目を向けると、平和とは単に争いのない状態を表すのではなく、神さまが共におられる安心、心の平安であることが分かります。神さまが共におられるのを実感するときは、人と人の間に愛があるときです。悲しみに打ちひしがれる人、生きる希望を失った人、孤独感に苦しむ人の心に寄り添い、共感し、共に歩もうとするとき、本当の平和は訪れるのです。そして、その先には、もはや戦争などと呼ばれるものは存在しません。平和を造る人々になりましょう。 | ||||
司祭 エレナ古本みさ |