2022年12月号 | ||||
わたしは良い羊飼いである。良い羊飼いは羊のために命を捨てる。(ヨハネによる福音書10章11節) | ||||
イエス様はご自分のことを、「良い羊飼い」だと言われます。羊はとても弱い動物で、目も悪く、自分の力でエサや水を探すことができません。また外敵も多く、オオカミや強盗にいつも狙われているそうです。聖書はわたしたち人間を、そのような羊にたとえることがよくあります。確かにわたしたちも、何かに頼らないと前に進めないことがあるし、暗闇で迷い、起き上がれないこともあります。
その羊たちが頼りにするのが、羊飼いです。普通の羊飼いでも、一生懸命羊の世話をします。しかし敵に襲われたら、足が遅く弱い羊を置き去りにして、強い羊だけを連れて逃げるのです。そうしないと、群れが全滅するからです。ところがイエス様のいう「良い羊飼い」は、弱い羊をも生かすために、その命を捨てるといいます。どんなに小さな一人も見捨てない、それがイエス様なのです。 |
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司祭 マタイ古本靖久 |