
| 2025年8月号 | ||||
| 「あなたがたの中に、100匹の羊を持っている人がいて、その1匹を見失ったとすれば、99匹を野原に残して、見失った1匹を見つけ出すまで捜し回らないだろうか。」(ルカによる福音書15章4節) | ||||
| あるときイエス様は、100匹の羊のたとえ話をされました。そしてその中で、上に書いたように語りかけます。それを聞いていた人たちは、どのように思ったのでしょうか。
きっと多くの人たちは、「捜し回るわけないじゃないか」と思ったことでしょう。というのも、羊の群れからはぐれてしまう羊は、病気やケガで弱っていたり、高齢のために歩けなくなってしまったり、とにかく自力で群れについていくことができなくなってしまった「弱い羊」だからなのです。その羊に構ってしまうと、群れに危険が及ぶかもしれない。そう考えて普通の羊飼いは、見失った羊を見捨ててしまうのです。 イエス様が語る羊飼いは、神さまの姿です。神さまは弱り果て、群れについていくことができなくなった羊を捜し回り、見つけたら抱きかかえ、家に連れて帰ります。 そして神さまはあなたに対しても、その1匹の羊と同じように関わってくださいます。歩くことが出来なくなっても、どこに向かって進んだらいいのか分からなくなっても、あなたを捜し回ってくださるのです。 |
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| 司祭 マタイ古本靖久 |