
| 6月 21日「士師記21:13〜19」 | ||||
| ベニヤミンがこのとき帰って来たので、彼らはギレアドのヤベシュの女たちの中で生かしておいた娘たちをベニヤミンの人々に与えた。しかし、まだ足りなかった。 (士師記21章14節) |
||||
| リモンの岩場にとどまっていたベニヤミンの人々600人に対して、イスラエルの共同体は和解を申し出ます。そしてヤベシュの女性400人を彼らに与えます。ベニヤミンの子孫を残すためです。 | ||||
| しかし聖書は、「まだ足りなかった」と書きます。確かに600人に対して400人なので、200人足りません。ただ足りないからといって、何の問題があるのでしょうか。一人でも子孫が生まれれば、それで十分なように思いますが。 | ||||
| イスラエルの人たちは頑なに誓いの言葉を守っていきます。しかし同時に、抜け道を探っていきます。そして彼らは、シロでの主の祭りを利用することにしました。何としてでもベニヤミンの人たちに妻を与えたい!、それなら最初から戦わなければいいのですが。 | ||||
| 6月 22日「士師記21:20〜25」 | ||||
| ベニヤミンの人々はそのようにした。彼らは踊っている女たちを奪い、その中から自分たちの数だけ連れ去って、自分の嗣業の地に帰り、町を築き、そこに住んだ。 (士師記21章23節) |
||||
| イスラエルの人たちがベニヤミンの人たちにした提案は、このようなものでした。シロでの主の祭りの際、ぶどう畑に行ってシロの娘が踊りに出てくるのを待ち伏せしなさい。そして妻にしようとする者を捕まえ、持ち帰りなさい。 | ||||
| これって、拉致ですね。そんな事をされるくらいなら、ちゃんと正式な形で妻として与えた方がいいと思うのは、わたしだけでしょうか。祭りから帰って来ないなあと心配していたら、「あの娘、嫁になってたよ」って。 | ||||
| そして士師記は、「そのころ、イスラエルには王がなく、それぞれ自分の目に正しいとすることを行っていた」という一文で終わります。わたしたちの心がモヤモヤしているのと同じように、神さまもモヤモヤしておられたのではないでしょうか。 | ||||
| 6月 23日「ルツ記1:1〜7」 | ||||
| 士師が世を治めていたころ、飢饉が国を襲ったので、ある人が妻と二人の息子を連れて、ユダのベツレヘムからモアブの野に移り住んだ。 (ルツ記1章1節) |
||||
| 今日からルツ記に入ります。ただ冒頭に「士師が世を治めていたころ」と書かれているため、士師記と並行して起こった出来事のようです。ただしどの士師の時代かは、わかっていません。 | ||||
| そのころユダのベツレヘムを飢饉が襲います。ベツレヘムという言葉には、パンの町という意味があります。しかしそこでも、食料がなくなるのです。そこでエリメレクとナオミという夫婦はマフロンとキルヨンという二人の息子を連れてモアブに行きます。 | ||||
| モアブの地には、異邦人が住んでいました。本来イスラエルの人たちは、そのような場所には行きません。しかし背に腹は代えられないのでしょう。モアブの地に住み、そして息子たちはそこで異邦人であるモアブの女性を妻とするのです。 | ||||
| 6月 24日「ルツ記1:8〜14」 | ||||
| 二人はまた声をあげて泣いた。オルパはやがて、しゅうとめに別れの口づけをしたが、ルツはすがりついて離れなかった。 (ルツ記1章14節) |
||||
| ナオミは二人の息子の妻、オルパとルツに対して自分の生まれ故郷に帰るように言います。二人の息子が死んだ今、残されたのは三人の女性でした。ナオミは故郷ユダに戻ろうとします。それは主がその民を顧み、食べ物をお与えになったと聞いたから(6節)です。 | ||||
| ユダはイスラエルの地なのでナオミは受け入れられますが、異邦人であるオルパとルツは受け入れられるかどうか分かりません。だからナオミは二人に対して、生まれ故郷に帰り新しい嫁ぎ先を得なさいと諭すのです。 | ||||
| この時代、やもめと呼ばれる夫を亡くした女性たちには、とても厳しい生活が待っていました。他の人たちからの庇護がなければ、生きていくのも容易ではありませんでした。そのためにナオミは二人に帰るように説得しますが、ルツはそれでもついて行くのです。 | ||||
| 6月 25日「ルツ記1:15〜18」 | ||||
| あなたの亡くなる所でわたしも死に そこに葬られたいのです。死んでお別れするのならともかく、そのほかのことであなたを離れるようなことをしたなら、主よ、どうかわたしを幾重にも罰してください。」 (ルツ記1章17節) |
||||
| オルパはナオミの言うことを聞き、しゅうとめに別れを告げてモアブに帰っていきました。ナオミはそのことを、「自分の民、自分の神のもとへ帰って行こうとしている」と言います。「自分の」という言葉が繰り返されます。 | ||||
| 冷たく感じるかもしれませんが、ユダヤの人たちが異邦人を受け入れるとも思えず、自分を受け入れてくれる場所に戻りなさいということなのです。しかしそれでも、ルツは帰ろうとしませんでした。 | ||||
| 何がルツを、そこまで頑なにしたのかはわかりません。しかしこの後の展開をみると、ルツがナオミについて行ったから、ある重要な出来事がおこったことがわかります。神さまのなさる業は、そのときには理解できないものです。 | ||||
| 6月 26日「ルツ記1:19〜22」 | ||||
| ナオミは言った。「どうか、ナオミ(快い)などと呼ばないで、マラ(苦い)と呼んでください。全能者がわたしをひどい目に遭わせたのです。 (ルツ記1章20節) |
||||
| 10数年前、ナオミがベツレヘムを離れた時には、夫と二人の息子が一緒にいました。しかしベツレヘムに帰ってきたのはナオミと、モアブ生まれのルツの二人だけでした。満たされていた状態が、うつろになって帰ってきたのです。 | ||||
| 自虐的にナオミは、自分の名前(ナオミ)は「快い」という意味なのでそう呼ばずに、「苦い」という意味の「マラ」と呼ぶように伝えます。神さまによってそのような目に遭ったと言うのです。 | ||||
| ちなみに新共同訳聖書にある「快い」や「苦い」といった、意味を補完する言葉が、新しい翻訳である「聖書協会共同訳」ではなくなっています。原文にはないというのがその理由ですが、なぜマラと呼ばないといけないのか、意味が分からなくなっています。 | ||||
| 6月 27日「ルツ記2:1〜3」 | ||||
| モアブの女ルツがナオミに、「畑に行ってみます。だれか厚意を示してくださる方の後ろで、落ち穂を拾わせてもらいます」と言うと、ナオミは、「わたしの娘よ、行っておいで」と言った。 (ルツ記2章2節) |
||||
| ナオミは義理の娘ルツを連れて、ユダのベツレヘムに帰ってきました。そこにはボアズという、ナオミの夫エリメレクの一族の有力な親戚がいました。ただこの時点では、ナオミはそのことを知らなかったようです。 | ||||
| ここでルツはナオミに、畑に行って落ち穂拾いをしてくると言います。レビ記19章9節には、「穀物を収穫するときは、畑の隅まで刈り尽くしてはならない。収穫後の落ち穂を拾い集めてはならない」とあります。 | ||||
| その落ち穂は貧しい人や寄留者、寡婦のために残しておきなさいという決まりがユダヤにはあったのです。いわゆるセーフティーネットです。そのことを知っていたのでルツは畑に出かけますが、そこはたまたまボアズの土地でした。 | ||||
| 6月 28日「ルツ記2:4〜13」 | ||||
| どうか、主があなたの行いに豊かに報いてくださるように。イスラエルの神、主がその御翼のもとに逃れて来たあなたに十分に報いてくださるように。」 (ルツ記2章12節) |
||||
| ボアズは農夫たちとあいさつを交わします。「主があなたたちと共におられますように」「主があなたを祝福してくださいますように」というやり取りによって、神さまによって生かされているということを確認しているのです。 | ||||
| ボアズは畑に出て、ルツの姿を見ます。そして召し使いに、彼女の素性を聞きます。ただ召し使いの、「あの人は、モアブの野からナオミと一緒に戻ったモアブの娘です」という言い方には、差別的な思いも見て取れます。 | ||||
| しかしボアズは、彼女に目を掛けます。よその畑に行く必要はない、若い者にも邪魔させない、水を飲みたかったらいつでも飲めるようにする。ボアズはルツがナオミを見捨てなかったことを知っていました。そこで特別の庇護を与えるのです。 | ||||
| 6月 29日「ルツ記2:14〜18」 | ||||
| それを背負って町に帰ると、しゅうとめは嫁が拾い集めてきたものに目をみはった。ルツは飽き足りて残した食べ物も差し出した。 (ルツ記2章18節) |
||||
| 昼食の時、ボアズはルツに一緒に食べるように誘います。ただこれは、とても特別な出来事です。ユダヤの人たちは、異邦人と共に食事をしなかったからです。ボアズはこの行為を通して、ルツを自分たちの共同体に受け入れたということになります。 | ||||
| ボアズの依怙贔屓ともいえる命令を、若い者たちはどう思ったでしょうか。なぜこの「モアブ(異邦人)の女性」は優遇されるのだろうかとは思わなかったでしょうか。ただ当時の主人と僕の関係性をみると、そのようなことを言う余地はなかったのでしょうが。 | ||||
| それよりもボアズは、ルツが「よそ者」としてひどい目にあわされることを阻止したかったのでしょう。結果的にルツは、1エファ(23リットル:二人が一週間ほど食べるのに十分な量)を抱えて帰宅するのです。 | ||||
| 6月 30日「ルツ記2:19〜23」 | ||||
| モアブの女ルツは言った。「その方はわたしに、『うちの刈り入れが全部済むまで、うちの若者から決して離れないでいなさい』と言ってくださいました。」 (ルツ記2章21節) |
||||
| ナオミはルツに、どこで落ち穂を拾ったのか尋ねます。この「普通だとありえない量」を持って帰ったということは、誰かがルツに目を掛けたとしか考えられません。そしてナオミはまず名前を聞く前に、その人に祝福があるようにと祈ります。 | ||||
| ルツはナオミの質問に答え、自分はボアズという人の畑で働いたのだと告げます。このときにナオミは、すべてのことが神さまの導きであることを理解したことでしょう。なぜならボアズは、自分の縁続きにあたるからです。 | ||||
| ルツはそのまま、大麦と小麦の刈り入れが終わるまでボアズの畑に行きました。ボアズのところで働く女性たちから離れなければ、飢えることはないからです。そして3章に入ると、ボアズとルツの物語は新たな展開を見せます。 |